会えない理由

土曜日の夜はいつものように2人ですごすつもりだった。

なのに受話器の向こうで会えない理由を言うあなた。
文字にすれば、それは誠実で優しい言葉かもしれないけれど
心にはりめぐらされた銀の糸に結びつけてある鈴たちが
しゃらしゃらと耳障りな音をたててささやいている。

 ダメヨ。ダメヨ。
 ソンナ理由デ会エナイナンテ。
 ソレハ会ウ気ガナイッテコトジャナイ。

「うん、いいよ、気にしないで。」
明るく答えて電話を切った。

この鈴のささやきを、いつまでもしらんぷりできないことはわかっているけど。

今は聞きたくない。
聞こえていても、聞こえていない。

・・・もうすぐ日が暮れる。

2001.9.4 Shin-osaka


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